Korakrit Arunanondchai: Sing Dance Cry Breathe | as their world collides on to the screen:コラクリット・アルナーノンチャイ

art

orakrit Arunanondchai

会期:2024.11.30 – 2025.04.06 会場:MACAN

コラクリット・アルナーノンチャイは、1986年バンコク出身のマルチメディアアーティスト。リクリット・ティラヴァーニャに師事し、現在はブルックリンとバンコクを拠点に活動している。バンコクではロックミュージックのアーティストとしても活動しているようだ。これまでMoMA PS1、パレ・ド・トーキョーでの個展開催、光州ビエンナーレ参加、日本でも、横浜トリエンナーレや、森美術館・国立新美術館で開催された「サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで」展、アーツ前橋で開催された「リキッドスケープ 東南アジアの今を見る」展に参加するなど、世界中で活躍している、タイを代表する若手作家。私自身は初めて知るアーティストで、展覧会入口に展示していた大型作品が素晴らしかったので期待大で見に行った。

会場全体が暗い。

点滅するライトで明るくなった時に作品が見える仕組みで面白い。暗くなると全く見えなくなる作品もある。床はコンクリートが割れたような材質で、ざかざかした感触を踏みながら作品を見る。ライトが暗くなると息子はやはり怖い様子。でも、足元の感覚が面白く自分でどんどん歩く。作品は世界中の神話や伝説に出てくる鳥と蛇をモチーフにしているとのこと。作品名も割れたコンクリートの上に書かれているので、しっかり明るくなった時でないと読めない。不自由が、逆にじっくり見る力になる。

しかし、展示されている映像作品のほとんどは18歳以上の観覧となっており、息子を連れて行った私は入口で内容を確認し、今回は断念。コラクリット・アルナーノンチャイは映像作品こそじっくり見たかったから残念だが仕方がない。展示方法は一応カーテンに区切られていて18歳以上閲覧可能の表示あり。作品前に係の人が小さな子には注意が必要と言われるが、禁止されるわけではなく、一緒に行った大人が判断するようだ。それにしても、今はラマダン中。映像的には割とセンセーショナルなビジュアルもある。そんな作品がこのイスラムの国、しかもラマダン中に展示できるということに、インドネシアの柔軟性を感じずにはいられない。日本では、特にセクシャルな表現のある展示はかなり注意深く、クレームにならないように展示される。必ず作品前には係員が立ち、子どもは入れないように制限する場合が多い。しかし、これはアートであり、表現である。私はこれくらいの対応で十分ではないかと思った。

その代わりと言っては何だが、今回も子どもエリアはかなり充実していた。息子はここでたっぷりと遊ぶ。

遊びは全ての始まり。全ての原動力。素晴らしいコンセプト。果物の皮から作られた素材や、廃材を集めて作られた遊具で自在に遊べる。触ったり、匂いを嗅ぐ仕掛けもあって無限に遊べる。

息子の感想としては、展示は怖かったけれど、もっと見たい、ということだった。

若いタイのアーティストがこうして世界的に活躍しているのを目の当たりにすると、自分が今まで知っていたアートは本当に欧米由来の知識だったのだと反省する。アジアのアートを、どれだけ自分は知らないのだと恥ずかしくなってる。ジャカルタはまだまだアートの土壌としてはしっかり整備されていないかもしれないけれど、だからこそ体験できることがたくさんある。アジアの各国の持つ独自の歴史と共に勉強していきたい。

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